日光を浴びるべき3つの理由【セロトニンが身体にもたらす影響とは?】

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皆さんしっかりと日光を浴びていますか?
日焼けをしたくない方は、できるだけ日光を浴びないように過ごしているのではないでしょうか。確かに紫外線を浴びすぎると皮膚がんのリスクが高まったり、肌にシミができたりと、身体にとって悪い影響があるでしょう。

しかし、適度な日光浴であれば身体に多くのメリットがあるということが判明しています。

今回は、日光を浴びるメリット・デメリット、日光浴と関係の深い「セロトニン」という物質などについても解説します。ぜひ最後までご覧ください。

日光を浴びるメリット

精神的に安定するようになる

日光を浴びることで、幸せホルモンとも呼ばれている「セロトニン」という物質が分泌されます。このセロトニンこそが精神状態を安定させる物質であり、緊張・不安・怒り・焦りなどの負の感情を抑制し、幸せを感じやすくさせるという効果があります。

逆にこのセロトニンが不足すると精神的に余裕がなくなり、うつ病になってしまう可能性もあります。実際北欧などの国では、冬に日照時間が少ないことから「冬季うつ病」という病気にかかる人が多いとされています。

家でずっと過ごしていると何となく気分が落ち込むという経験をしたことはありませんか。それはもしかするとセロトニン不足の影響かもしれません。

睡眠の質が高まる

日光を浴びることで、睡眠の質を高めることができます。
日中に分泌された「セロトニン」によって、睡眠を促す物質である「メラトニン」が生成されます。つまり、日光浴によりセロトニンを分泌させることでメラトニンが分泌されやすくなり、睡眠の質が高まるということです。

日光を浴びた時に眠くなるのかというとそうではなく、日光を浴びるとメラトニンの分泌が一時的に停止され、約15時間後に再分泌されます。例えば朝に日光を浴びると、メラトニンの分泌が抑制され覚醒状態になり、約15時間後の夜にメラトニンが生成され眠くなります。

朝に日光を浴びることで夜に眠りにつきやすくなり、生活リズムをコントロールしやすくなるのではないでしょうか。

ビタミンDを生成する

紫外線には波長の長さごとに「UV-A(315~400nm)」「UV-B(280~315nm)」「UV-C(100~280nm)」という分類があり、UV-Bが肌にあたるとビタミンDが生成されるということが判明しています。魚やキノコなどからも摂取できるビタミンDですが、食事だけで必要量をまかなうことは難しく、日光を浴びることも重要になります。

ビタミンDには、カルシウムの吸収を促進したり、免疫力を高めたりといった効果があります。したがって、ビタミンD不足の状態が続いてしまうと、骨折しやすくなったり体調を崩しやすくなったりするということが分かっています。

一昔前は日光に当たる生活が一般的であったため、ビタミンD不足が問題になること自体あまり無かったのですが、最近では生活習慣の変化により日光に当たる時間が減少し、ビタミンD不足も健康問題の一つに挙げられるでしょう。

日光を浴びるデメリット

皮膚に悪影響が出る可能性がある

紫外線を浴びすぎてしまうと、逆に身体によくないことが起こります。

紫外線を浴びすぎると皮膚がヒリヒリと痛くなったり、免疫機能が低下したりすることがあります。これらは一時的に発症する症状で、そこまで重大なものではありません。

しかし、長年にわたって紫外線を浴び続けると身体にとって大きな悪影響が出る可能性があります。よく言われることとして皮膚がんのリスクが高まるということが挙げられるでしょう。紫外線のUV-Bは皮膚の細胞にあるDNAを傷つけます。皮膚の細胞はDNAの傷を治す力を持っていますが、何度もDNAが傷つけられることで上手くDNAを治すことができないこともあり、それが皮膚がんの原因になると考えられています。

また、皮膚のシミやしわができやすくなります。お年寄りの顔や手の甲にみられるこれらの変化は、老化の影響ではなく紫外線による影響であり、紫外線対策により防ぐことができるようです。

地表にいる我々が浴びる紫外線のうち、UV-Bは量は少ないのですが、皮膚の細胞の DNAに傷をつけてしまいます(図 2-3)。皮膚の細胞にはこの DNAの傷を切り取って正しい DNAに戻す仕組みが備わっています。しかし、DNAの傷害が度重なると、直し間違いが起こり、誤った遺伝情報(突然変異)が生じることがあり、それが皮膚がんの原因になると考えられています。

中略

長年日光を浴び続けていると、皮膚のシミやしわ、時には良性、悪性の腫瘍が現れてきます。お年寄りの顔や手の甲にみられるこれらの変化は、一般に加齢による老化と思われがちですが、実は紫外線による慢性傷害の結果であり、光老化は加齢による自然の老化とは異なり、適切な紫外線防御対策により防ぐことができるものです。

環境省‐紫外線による健康影響

まとめ

日光を浴びることで、心と身体の健康におけるメリットが得られます。
特にセロトニンの分泌により精神的な安定を得るということは、ストレスのかかりやすい現代社会を生きる人にとっては大きなメリットと言えるでしょう。

ただ浴びすぎてしまうと、皮膚がんや肌のシミ・しわなどに繋がる可能性があるので、適度に日光を浴びるという意識を持ちましょう。

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